c.その他の治療薬
日本ではその他に「薬用」と冠した育毛剤がたくさん販売されています。これら日本の育毛剤の多くは欧米では認可販売されていない製品がほとんどです。日本の育毛剤の批判をするものではありませんが、米国のFDAで認可された発毛剤はミノキシジールとプロペシアだけです。このような事情を考慮して治療薬を選ばれた方が賢明と思います。
また、他の降圧剤、ループ利尿剤、ステロイドホルモン等は副作用で発毛効果がありますがどれも検討段階であり、実際の治療に使う場合副作用のリスクが多いと思いますのでお気を付け下さい。また、2%のケタコナゾール入りのシャンプーに発毛効果があるとの報告もありますが有効性と安全性の検討結果は明らかではありません。
d.未認可薬の扱いについて
現在、ロゲインとプロペシアの国内製造販売認可がないため、国内での入手は不可能です。しかしながら、下記の理由で処方する医療機関があります。
| 医師法より |
医師の応召義務より患者から治療を要請された場合理由なく断ることが出来ない。 |
| 薬事法より |
国内認可の無い薬剤の輸入に関しては、治験用途の場合と患者治療における緊急性があった場合に輸入が許可されことがある。 |
以上の法解釈によって下記の条件が満たされる場合、違法性は問われないようです。
| 条件 |
薬剤使用による副作用は医師と患者が持つ。
十分なインフォームドコンセントがある。 |
しかし、平成16年11月より万有製薬がプロペシアを発売することになりました。これにより、国内でも合法的かつ容易に入手可能になることは、男性型脱毛症の患者にとって朗報と思います。あとは、ミノキシジールの2%,5%の製品が入手可能になれば、頭髪の薬剤治療も欧米並みになります。
e. 治療費の目安
頭髪治療の内、男性型脱毛症や女性の薄毛に関する治療は健康保険治療の適応外です。従って、自由診療ですが、各医療機関にて治療費設定に差があります。
薬剤処方による頭髪治療の目安は、大よそ下記の通りです。(平成16年6月学会調べ)
プロペシア1mg/day(1月分処方料) 8,000円〜15,000円
※平成16年11月万有製薬が発売以降 6,000円前後
ロゲイン2%(1月分処方料) 6,000円〜15,000円
※リアップ1%(1月分購入価) 5,000円前後
この他に、初診料、検査料、再診料が別途請求されるようです。
f.追加
最近、問い合わせが多いケースとしてこのようなものがありますので学会としての判断を書き添えます。
| 1.事例 |
ある育毛サロンが顧客を診療所へ紹介してロゲインやプロペシアを処方してその発毛効果をその育毛サロンの営業に使っているがどうか。 |
2.判断 |
この診療所は日本医師会より出された「医師の職業倫理指針」の多くの項目で違反している疑いが強いと思います。特に、医師法では医師の広告と宣伝は虚偽または誇大にならないように制限されております。
宣伝広告が出来ない医師が業者に宣伝させ集客する。
顧客はサロンより診療所へ行くように指示され薬による治療を受ける。
治療効果を業者が宣伝に使う。
これは、宣伝広告が可能な業者と外観上はきれいに見せたい医師との法の網を潜り抜けるための協調関係です。従って、この事例は学会の判断以前の問題で、医師としての倫理感の欠如が原因と思われます。 |
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